TAISEI GROUP PROJECT
大成建設グループ くらしと街のコンシェルジュ
大成建設 Technology & Solution テクノロジー&ソリューション(テクソル)

「それ、私たちの仕事です」。駅前の広場から高速道路まで。特殊技術が生きる道路舗装の最前線【前編】

2022.09.22

文:くらしと街のコンシェルジュ編集部




私たちが日々、何気なく歩いたり、自転車や車で走るあの道路。そして日頃、足を運ぶあの公園や広場、さらには駐車場、空港まで。様々な場所の舗装を手掛ける会社……それが大成ロテックです。


一見、私たちの目に同じように映る道路や舗装も、使われる場所や用途などによって様々な種類があり、またその進化の先には無限の可能性が広がっています。今回は、そんな道路と舗装の知られざる秘密と未来について、3人の研究室長に【前編】【後編】にわたり話を聞きます。



「今」のニーズに応えるアスファルト舗装から、未来のアスファルト舗装まで




1人目は、技術研究所生産技術開発室長を務める青木政樹。「今」のニーズに応えるアスファルト舗装。例えば暖かい地域や寒い地域それぞれに適した素材開発といったことに加え、これからの時代や社会に必要とされる新しい機能を備えたアスファルト舗装の研究開発や技術向上にも取り組んでいます。

大成ロテック技術研究所では、未来に向けた新しいアスファルト舗装材料の研究開発が日々行われている。この日は、マーシャルと呼ばれる円形ブロックで、素材の良し悪しを評価。

「同じ路面に見えても、実は適材適所、素材や構造が違うものが用いられていたりするのです。例えば大型トレーラーが多く走るような幹線道路では、轍ができにくい耐久性の高い素材を、あるいは交差点付近だったら安全性をより高めるために水捌けの良い素材をといった具合に、様々な種類の素材が使い分けられています。公園の歩道だったら、お子さんが転んでも怪我をしにくいような、緩衝性のあるアスファルト舗装があったりもするんです。実は表面の素材感や色などに微妙な違いがあるので、気をつけて見ていただけると面白いかもしれませんね」

舗装と一口に言ってもその種類は実に多岐に及ぶ。地球に優しく、温かな印象を与える石油未使用のウッディな舗装から、道路からの熱を遮断する機能を持ったものなど、生活者が予想だにしない舗装の種類が開発されている。

そうした現在必要とされる素材や技術の開発を行いながら、青木はさらに「未来のアスファルト舗装」の研究開発にも余念がないと言います。


「地球規模での気候変動という、私たちを取り巻く環境問題が背景としてあります。脱炭素、脱石油という命題のもと、原料を石油に依存しないバイオアスファルト舗装の研究にも取り組んでいます。光合成によってCO₂を取り込んだ植物由来の素材を使うことで、それを用いた道路自体がCO₂削減に貢献するという夢の素材です。まだまだ耐久性や経済性の面で課題がありますが、弊社が先鞭をつけ、他社が追随しているような状況です。今まさに実験を重ねながら、開発を進めています」


そうした開発事業への取り組みにおいては、大成建設のグループ企業であることのアドバンテージが少なくないと青木は言います。


「新たな事業分野に踏み出す際も、グループ全体における人や技術のバックグラウンドが支えになります。ぜひ当社でイニシアチブを取って成長させていきたい新分野ですね」

技術研究所生産技術開発室長の青木政樹。仕事をする上で欠かせないのが、オーダーしたというスーツ。これまで「ここぞ」、という場面でゲン担ぎとして必ず着用してきた思い入れのある1着。

青木には、建設部門技術士以外に農業工学博士という肩書きもあり、大学では植物学を学びました。


「環境を守る、自然を守るという言葉ばかりが先行しているイメージがありますが、私は森林や植物のことを身をもって学んできたという背景が強みとしてあります。そんな学びを糧に、未来の道路の在り方も研究しています」

研究室内には、国内外から取り寄せられた最新鋭の試験用機材や設備が美しく並ぶ。上はイギリスからやってきたという素材測定器。

【後編】に続きます

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