
時代と居住者のニーズに合わせ、求められる住空間を提案する

文:くらしと街のコンシェルジュ編集部
大成有楽不動産株式会社は、国内外で数多くのプロジェクトを手掛けてきた大成建設グループのノウハウと技術力を礎に、快適なオフィスと住まいの環境を提供するべく不動産事業と施設管理事業を展開しています。
その2本柱を武器にプロデュースしている住宅のひとつである、東京都江戸川区の分譲マンション「オーベルグランディオ平井」で、事業推進を担当した、主任 飯島悠太と平井優菜、さらに管理業務を担う、室長 稲木克順に話を聞きました。

今回の取材の舞台となった2022年竣工の「オーベルグランディオ平井」には、若い夫婦や小さな子を持つ家族が多く住まう。近隣に小学校、中学校、そして保育園が並ぶ、子育て家族に理想的なロケーションだ。
家族に寄り添う、理想の住まい。新築分譲マンションブランド「オーベル」の魅力
飯島と平井が担当するのは、新築分譲マンションブランド「オーベル」の開発事業推進。マンション事業用地を購入してからの設計に始まり、分譲マンションの広告プロモーションや、販売活動、そしてご入居者様への引き渡しまでのスキームを全て取りまとめる業務を行っています。
「4本のバーを並べたオーベルロゴは、『オーベル』が提供する普遍的な価値を表しており、デザイン性、居住性能、品質管理、マンション管理という4つの大切な要素が表現されています。例えばデザイン性においては、整ったプロポーションや細部までこだわったディテールなどの外観デザイン、ステータスを感じられる上質なエントランス空間、緑あふれる外構や裏動線を配慮した敷地配置計画といったテーマを掲げて設計を進めており、お客様に長く愛され続ける住まいづくりに誇りとこだわりを持って業務に取り組んでいます」
そう話してくれたのは飯島です。
「『オーベル』のメインターゲットはファミリー層です。少し郊外の、子育てエリアにおける物件を手掛けることが多いですね」と、続けて説明してくれたのは平井。
「オーベルグランディオ平井」にも、共用施設としてのキッズルームやパーティルーム、サークル活動などに利用できる芝生の庭付きのフレックスルームなどがあり、子育てを通じて居住者同士が交流を積極的に楽しむ、豊かな家族生活が容易にイメージできます。
では「オーベル」は、他社のマンションブランドと比べてどのような強みや特徴があるのでしょうか。同じく平井が次のように答えてくれました。
「かつて『オーベル』のメインターゲットとされていたのは4人家族でしたが、今は家族の形が多様化し、3人家族や子どもを持たないDINKs(ディンクス:Double Income, No Kids)が増えてきています。また20代後半~30代前半のマンション購入も珍しくありません。ブランドイメージは、このような時代の流れに柔軟に対応し、ターゲットとなる方から親近感を抱いて頂けるよう、工夫をしています。
多様化したのは、家族の形だけではありません。昨今のコロナ禍において、在宅勤務が新しい勤務形態として定着しています。そこでオーベルでは、『ホームライブラリー(リビング・ダイニングの一角に設置された、1畳程度のゆるく仕切られた作業スペースのこと)』を多くの物件で採用し、好評を得ました。その他、“籠りたい”というニーズがあることが分かり、『こもルーム』という、リビング・ダイニングの一角に完全個室にすることが可能な+αの空間も提案・採用しています。このような時代に即した住空間の提案ができているのも、『オーベル』の強みと言えるのではないでしょうか」

「オーベルグランディオ平井」全景。

右手奥のカウンタースペースが「オーベルグランディオ平井」に設えられた『ホームライブラリー』。在宅勤務や子どもの宿題スペースとして活用できる。

敷地内には、近隣住民に開かれた広場状空地も。日中は小さな子どもたちや、お年寄りの憩いの場となる。
社員一人ひとりが学び、お客様の声に耳を傾け生まれる。「オーベル」ブランドの強み
そんな「時代の声に耳を傾け、お客様の潜在ニーズに応えるような物件と間取りを提案する」という大成有楽不動産ならではの強みは、社内で行われる「ワーキング」と呼ばれる取り組みに端を発しているのでは、と平井。
「『ワーキング』は、マンション事業部が主体となって組織的に行われていて、その課題は期ごとに変わります。例えば『+αの間取り検討』『管理費・修繕計画の考え方』『販売業務におけるDX化』等、多岐に及んでいます」
次に飯島は、「オレンジラボ」と呼ばれるオーベル独自の仕組みについて話をしてくれました。
「『オーベル』の強みは、デベロッパーとしてマンションを『つくる』不動産事業と、マンションを『まもる』施設管理事業を通じてお客様である居住者の生の声を聞き改善に生かすという、『つくる』と『まもる』の循環が同じ社内で行われているところにもあると思っています。その好循環を象徴するものとして、当社には『オレンジラボ』と呼ばれる、お客様の声をくらしの新提案に反映・カタチにするための仕組みがあります。
例えば『オーベル』のマンションで多く採用されている『オレンジ収納』という収納システムがあるのですが、これはお客様の貴重なご意見をいただくアンケートから始まり、そこに寄せられた要望を商品に反映するべくメーカー等と検証・確認を重ね、お客様のニーズに合った収納を商品化させたものです。それを採用した新たな竣工物件のお客様にさらにアンケートを実施し、『もっとこうした方が使いやすいかも』といった声を吸い上げて、また反映・カタチにさせていくというサイクルを回し続けています」


マンション事業本部マンション事業部事業室(第二)の平井優菜。仕事に欠かさず持ち歩くのは、中学校の技術の時間に作ったというペンケース。「業務に欠かせない筆記具や道具を収納しています。相当使い込んでいますが、愛着もあって持っていると落ち着きます」
お客様である居住者の声を吸い上げる。管理部門の重要な役割
進化し続けるブランドであるために、常にお客様である居住者の声に耳を傾け続けるという姿勢。その最前線にいるのが、「マンションの管理員」を通じて、日々、居住者の生の声を吸い上げているマンション管理室の稲木です。
「親しみやすく頼りがいのある管理員さんを育てるため、私たちの部署ではこれまでのノウハウを生かした教育を施すことはもちろん、例えばマンションに貼り出すためのポスターづくりなどで当社の活動のアピールにも取り組んでいます。居住者の方々に対して、私たちが真摯な考えのもとに業務に取り組んでいます、というアピールの意味もありますし、管理員さんに対しては自覚を促すためのものでもあります。目にするたびに意識を新たにできるように、大切なメッセージを文字にして伝えています。
特に大事なのは、すべての始まりとなる『笑顔で挨拶を。』というところですね。管理員さんがちゃんと笑顔で快く挨拶できないと、居住者の方たちにとっても、声をかけにくい存在になってしまいますから。同時に物件担当のフロントが足繁く現地に通い、管理員さんとのコミュニケーションを取るように努めています」


マンション事業本部マンション事業部事業室(第一)主任の飯島悠太。三児の父として、子育て世代が求めるくらしのニーズのキャッチアップも欠かさない。業務のお供は毎朝のカフェオレ。「出社の際に、コンビニなどで買っています。『さあ、仕事をするぞ』と自然と気持ちにスイッチが入ります」
平井も話を繋ぎます。
「同じ会社の中に事業部門と管理部門があることが、当社の魅力のひとつです。設計段階で、管理に関する質問を気軽にできることは、建物の品質向上に繋がっていると思います。例えば、外構の植栽1本とっても、植える予定の樹木が過去にクレームに繋がっていないか等をヒアリングし、問題がある場合は、すぐに設計図面に反映できるようになっています」

マンション管理事業本部東京第一事業部マンション管理室(第一)室長の稲木克順。

稲木と連携を取りつつ、日々138戸の居住者とコミュニケーションを図るのは、管理員の齋藤。居住者はもちろん、建物そして設備の隅々まで目配りと気配りを忘れない。

1階のキッズルーム。マンション内の子育て世代がコミュニケーションの場としても活用できる嬉しいコーナーだ。
3人が誇り、担う。未来の大成有楽不動産とは
最後に、大成有楽不動産で働くモチベーションと今後の目標について、3人に聞いてみました。
飯島「マンションを計画・分譲し、お客様に住んでいただくということは、壮大な仕事であると思います。法の規制や土地の条件など、ひとつとして同じものはありません。無数にあるハードルを乗り越えていくことは、大変ではありますが、竣工後にお客様が笑顔で幸せそうに暮らしている姿を目にする時、全てが報われるような想いがあります。これからもお客様目線に立って、住宅ニーズの変化を感じとりながら新たな提案をし続けていけるように、自分自身も進化させていきたいですね」
平井「担当物件の販売センターにお客様がお越しになり、物件を気に入ってご購入頂いた時は、感無量です。住まいは人生という長い時間を紡ぐ場所ですから、引渡後も当社の管理部門が”守っていく”という魅力をより多くの人たちに知ってもらえたら幸せですね」
『オーベル』を背景に、きらきらと瞳を輝かせて話す3人の姿が、とても頼もしく、まぶしく見えた夏の日の朝。これからまた、どんな進化した『オーベル』を届けてくれるのでしょうか。大成有楽不動産は、これからも新たな時代に求められる住空間を提案し続けていきます。